唾液がもたらすお口と全身の健康効果
唾液は口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも多くの役割を果たしています。近年では、風邪やインフルエンザ、感染症などの予防効果も注目されています。しかし、ストレスや加齢により唾液の分泌が減少すると、その効果が十分に発揮できなくなります。
そこで今回は、唾液の主な役割や唾液が減る原因と分泌を促す方法についてご紹介します。
唾液の主な役割
①消化をサポート
唾液に含まれる消化酵素アミラーゼが食べ物を分解しやすくします。よく噛んで唾液と混ぜることで、消化がスムーズになり、胃腸の負担が減少します。
②口内を清潔に保つ
唾液は食べ物のカスを洗い流し、口内を清潔に保つことで虫歯や口臭の予防に役立ちます。
③粘膜の保護と口の潤滑
唾液が口内を湿らせて粘膜を保護し、口の中の動きを滑らかにして食事や会話をスムーズにします。
④歯の再石灰化
唾液は歯の再石灰化を助け、食後の酸による脱灰から歯を守り、虫歯の予防に効果的です。
⑤味を感じやすくする
食べ物に含まれる味の物質が唾液の中に溶け込んで、お口全体に広がり、食べ物の味を感じやすくします。
⑥全身の健康維持
唾液の抗菌作用は口内の細菌増殖を抑え、免疫機能をサポートします。
唾液が減る主な原因
唾液が減る原因には、加齢、ストレス、口腔ケア不足、口呼吸、薬の副作用、病気などがあります。唾液が減少すると、口臭の悪化、食事の困難、栄養不足、虫歯や歯周病のリスクが増加します。
唾液分泌を促す方法
- よく噛んで食べる:食事中にしっかり噛むことで唾液分泌を促進します。
- お口を動かす:話したり歌ったりお口の筋肉を動かし、唾液分泌を助けます。
- 水分補給:こまめに水分を摂取し、口内の乾燥を防ぎます。うがいも効果的です。
- ストレス管理:ストレスも唾液の分泌に関わるため、上手にストレスを解消することが大切です。
- 唾液腺マッサージ:マッサージで唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促します。
まとめ
今回は、唾液の主な役割や唾液が減る原因と分泌を促す方法についてご紹介しました。
唾液の分泌を促すために、よく噛む、口をしっかり動かすなど、日常の動作を意識して行ったり、テレビを見ながら唾液腺をマッサージするなど、隙間時間にできる工夫がたくさんありますので、気がついた時に実践してみましょう。
唾液は口内だけでなく、全身の健康にも重要です。唾液不足に気付いたら早めに歯科医師に相談し、適切なケアを行いましょう。当クリニックでは、予防歯科を通じてお口の健康をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。