2025年5月20日
離乳食

虫歯菌はどこからくるの?家族で守るお口の健康

「虫歯ってうつるの?」と驚かれる方も多いかもしれません。実は、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、虫歯の原因菌である「ミュータンス菌」は存在していません。では、虫歯菌はどこからやってくるのでしょうか?

今回は、虫歯菌がうつる仕組みと、日常生活でできる予防策についてご紹介します。

 

虫歯はうつるって本当?

虫歯の直接的な原因は、ミュータンス菌という細菌です。この虫歯菌は、糖分をエサにして酸を作り出し、歯を溶かして虫歯をつくります。

ただし、生まれたばかりの赤ちゃんには、虫歯菌は存在しません。多くの場合、家族や身近な大人の唾液を通じて、赤ちゃんのお口の中に菌がうつります。

例えば、食器を共有したり、親が噛んだものを与えたりすることで、虫歯菌が移る可能性があります。

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感染のタイミングは「感染の窓」

特に注意したいのが、「感染の窓」と呼ばれる1歳半〜3歳頃の時期。この時期は乳歯が生えそろい、虫歯菌が住みつきやすくなるため、感染リスクが高まります。

この時期に周囲の大人が虫歯菌を多く持っていると、赤ちゃんにも移ってしまうリスクが高くなってしまいます。

 

虫歯菌の感染を防ぐためにできること

食器の共有を避ける

スプーンや箸の共有、フーフーして食べ物を冷ますといった行為はできるだけ控えましょう。

お子さん専用の食器を使い、直接的な唾液の接触を減らすことが大切です。

 

家族みんなでお口のケアを

親子で歯磨き

虫歯菌は親から子どもへうつることが多いため、まずは大人がしっかりと口腔ケアをすることが予防の第一歩です。

食後には歯を磨く、デンタルフロスやマウスウォッシュを利用するなど、適切な口腔ケアを習慣化しましょう。口腔内の細菌を可能な限り減少させることで、大切な子どもに口腔内の細菌を移すリスクを下げるとともに、自分のお口とからだを守ることにもつながります。

 

定期的な歯科検診を受ける

家族みんなで歯科検診やクリーニングを定期的に受けましょう。口腔内の些細な変化を早期に発見し、予防することができます。また、歯科医院での定期的なフッ素塗布は歯質強化につながり、虫歯になるリスクを下げることができます。

 

お子様の仕上げ磨きやチェックも習慣に

小さなお子様は自分だけでしっかり歯を磨くことが難しいため、大人の仕上げ磨きがとても重要です。

歯と歯の間や奥歯の溝など、虫歯になりやすいポイントをしっかりチェックしましょう。

また、歯科医院での歯磨き指導を受けて、仕上げ磨きのやり方やチェックポイントを学んでおくと、より安心です。

 

まとめ

今回は、虫歯菌がうつる仕組みと、日常生活でできる予防策についてご紹介しました。

虫歯そのものがうつるわけではありませんが、虫歯菌(ミュータンス菌)は唾液を介してうつる“感染症”の一つといえます。特に小さなお子さんは抵抗力が弱く、感染しやすいため、家族みんなでお口の健康を守る意識が大切です。

お子さんの虫歯予防は、大人の口腔ケアから。家族全員で健康なお口を目指しましょう!

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