80歳で20本の歯を!今日からはじめる8020運動
「8020(ハチマルニイマル)運動」という言葉を聞いたことがありますか?これは「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という、厚生労働省と日本歯科医師会が推進している運動です。
6月の「歯と口の健康週間」にも関連するテーマとして、今回は8020運動についてご紹介します。
どうして「80歳で20本の歯」が目標なの?
人が食事を楽しみ、しっかり噛んで栄養を摂るためには、20本以上の歯が必要とされています。20本の歯があれば、ほとんどの食べ物を自分の歯で噛み砕くことができるため、栄養をしっかり摂れたり、会話がスムーズにできたりと、QOL(生活の質)の向上にもつながります。
8020運動が広まったことで、80歳で20本以上の歯を保っている人の割合は、50%を超えるようになってきました。とはいえ、歯を失う原因は今でも「虫歯」や「歯周病」が大半を占めており、予防の意識を高めることが重要です。
今からできる8020運動の実践法
8020を達成するためには、年齢関係なく早いうちからの予防歯科がカギになります。
定期的な歯科健診を受ける
虫歯や歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどありません。かかりつけ歯科での定期的なチェックとクリーニングが効果的です。歯磨き指導も受けて、正しいセルフケアの方法を身につけることが大切です。
毎日のセルフケアを丁寧に
歯磨きは「磨いている」ではなく「きちんと磨けている」ことが大事です。歯磨き指導で身に着けた正しい歯磨きを実践しましょう。
歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも使って歯垢をしっかり除去しましょう。お子さんの場合は、仕上げ磨きや、お口のチェックなど大人の協力が必要です。
生活習慣の見直し
喫煙や過剰な糖分摂取は歯周病や虫歯のリスクを高めます。食生活や睡眠、ストレスケアもお口の健康と関係しています。
お口のトラブルを治療しよう
すでに歯の本数が少ない場合でも、入れ歯やインプラントなどの治療で「噛む力」を回復することが可能です。しっかりとメンテナンスを行いながら、自分らしい食生活を取り戻しましょう。
歯を守ることは、全身を守ること
お口の健康が全身の健康にも関係していることが明らかになっています。たとえば、歯周病は糖尿病や心臓病、認知症などとも関連があるといわれており、歯を守ることが健康寿命を延ばすことにもつながるのです。
まとめ
今回は8020運動についてご紹介しました。
8020運動は、高齢になっても自分の歯でおいしく食べ、楽しく話し、豊かな生活を送るための大切な目標です。若いうちからのケアの積み重ねが、将来の健康を支えます。今からでも遅くありません。“一生自分の歯で”を目指して、できることから始めてみましょう!
参考
Let’s8020(8020推進財団)
https://www.8020zaidan.or.jp/