2024年4月20日

歯周病と全身疾患

歯周病は、歯そのものではなく、歯を支える周辺組織に引き起こされる病気です。歯と歯肉とのわずかな隙間から侵入した歯周病の原因菌が、歯肉に炎症を引き起こし、最終的には歯を支えている顎の骨まで溶かしてしまう怖い病気です。歯周病はお口の中だけにとどまらず、全身にも様々な影響を与えます。

今回は歯周病について、歯周病と全身疾患の関係や、当院の歯周病治療の特徴についてご紹介します。

 

歯周病が引き起こす疾患

糖尿病

歯周病はインスリンを作用しにくくし、糖尿病を悪化させる要因の一つであることがわかっています。また、糖尿病患者では歯周病の進行が加速することが報告されており、相互に悪影響を及ぼしています。そのため、歯周病の治療が糖尿病の改善に繋がることも明らかになっています。

歯周病と糖尿病

 

メタボリックシンドローム

歯周病の人は、メタボリックシンドロームを発症するリスクが高いという研究結果が報告され、歯周病予防がメタボリックシンドローム発症予防につながる可能性があると考えられています。

 

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎は、あやまって気管に入った唾液中の細菌などが気管に侵入し、肺炎を引き起こす病気です。お口が歯周病だと、歯周病菌を誤嚥し、肺炎に繋がるリスクが高くなります。特に高齢者や免疫力が低下している人は注意が必要です。

誤嚥性肺炎

 

早期低体重児出産

歯周病菌は陣痛や子宮の収縮を促進し、早期低体重児の発生リスクを高める可能性があります。妊娠中は女性ホルモンの影響で歯周病が進行しやすくなるため、定期的な歯科検診や適切なケアでお口の環境を整えておくことが大切です。

 

心疾患

歯周病菌が血液中に侵入することで血栓が発生し、心筋梗塞や狭心症の原因となります。

また、脳梗塞や認知症などにも歯周病が関与しているとされています。

 

当クリニックの歯周病治療の特徴

包括的歯科治療を目指して

当クリニックでは、「歯周病認定医」の資格を持つ院長が歯周病の治療を担当いたします。

「歯周病認定医」は、日本歯周病学会が認定した歯周病治療のスペシャリストに与えられる資格です。2023年5月現在、和歌山市にはこの認定を受けている歯科医師は4名しかいません。

必要に応じて、歯周外科処置や歯周組織再生療法を行うことも可能です。あきらめずに一緒に歯周病治療に取り組みましょう。

 

まとめ

今回は歯周病について、歯周病と全身疾患の関係や、当院の歯周病治療の特徴についてご紹介しました。

口腔ケアはお口の健康だけでなく、全身の健康にも密接に関わっています。

そのため、歯周病の予防と早期発見・治療は、全身の健康を守るために欠かせない要素です。口腔ケアの意識向上と、定期的な歯科検診を通じて、お口とからだの健康を維持しましょう。

 

参考

テーマパーク8020

https://www.jda.or.jp/park/relation/periodontaldisease-diabetes_02.html

 

公益財団法人ライオン歯科衛生研究所

https://www.lion-dent-health.or.jp/100years/article/health/002.htm

 

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