噛む力は健康力!子どもから大人まで実践したい「よく噛む生活」
「よく噛んで食べましょう」と言われた経験は、多くの方にあるはずです。実は、噛むことはお口の健康だけでなく、全身の健康や脳の働き、さらには生活習慣病予防にも深く関わっています。
近年はやわらかい食べ物が増え、噛む回数が減っていると言われていますが、それが将来の歯並びや健康に影響を及ぼすこともあります。
今回は、よく噛む習慣のメリットと、その実践ポイントをご紹介します。
よく噛むことの5つのメリット
メリット① 消化を助け、胃腸の負担を軽減
よく噛むことで食べ物は細かく砕かれ、唾液の消化酵素とよく混ざります。これにより胃腸の負担が減り、栄養の吸収効率もアップします。
メリット② 虫歯や歯周病の予防
噛むと唾液がたくさん出て、お口の中を洗い流す自浄作用が働きます。唾液には虫歯菌の働きを抑える成分も含まれており、歯周病の予防にもつながります。
メリット③ 食べ過ぎ防止と肥満予防
満腹感は、食べ始めてから約20分後に脳に伝わります。よく噛んで時間をかけて食べることで、必要以上の食べ過ぎを防ぎ、肥満や生活習慣病の予防にも効果的です。
メリット④ 脳の活性化と認知症予防
噛む刺激は脳の血流を増やし、集中力や記憶力を高める効果が期待できます。高齢者では、噛む力の低下が認知症リスクと関係することもわかっています。
メリット⑤ 顎や歯並びの発達を助ける
噛む刺激は顎の骨や筋肉を発達させ、しっかりとした噛み合わせや美しい歯並びをつくります。子どもの場合、顎の発達が不十分だと歯が並ぶスペースが足りず、歯並びが乱れる原因になります。
大人でも、噛む力の維持は歯の健康を守るために重要です。
よく噛むための工夫
- ひと口で30回を目安に噛む
- にんじん・ごぼう・れんこん・ナッツなど歯ごたえのある食材を取り入れる
- 食材が柔らかくなり過ぎないように、切り方や火の通し方など工夫する
- 一口食べ物を口に入れる度に箸を置く
- テレビやスマホを見ながらではなく、食事に集中する
まとめ
よく噛むことは、顎や歯の健康だけでなく、消化・肥満予防・脳の働きの維持といった多くの健康効果をもたらします。
毎日の食事で少し意識するだけで、噛む回数は自然と増やせます。
また、噛むためには健康な歯が欠かせません。定期的な歯科検診やクリーニングで、噛む力を末永く守っていきましょう。
参考
ロッテ 噛むこと研究室 https://www.lotte.co.jp/kamukoto/brain/954/